古物商許可の返納手続き(返納届)の方法をわかりやすく解説。
返納が必要となるケース、届出期限、必要書類、罰則、警察署への提出先まで詳しく説明します。
返納届とは
返納届出とは古物商許可証を返納しなければならない法的な事由が生じた場合に行う手続きです。
①営業を廃止したときや、②許可が取消失効したときなど、一定の事由が発生した場合には、所定の期限(10日)内に返納届出書を所轄署へ提出する義務があります。
これを怠ると、法令違反となる可能性があります。
また、返納届を提出すると許可は直ちに効力を失いますので、営業の廃止については十分に検討したうえで手続きを行いましょう。
例えば、次のような状況が生じた場合に許可証を返納する義務があります。

返納が必要となるケース:
1
古物営業を廃止した。
2
許可が取り消された。
3
亡失した許可証を発見し、又は回復した。
4
許可証の交付を受けた者が死亡した。
5
許可証の交付を受けた法人が合併により消滅した。
※(4)は、(同居の親族又は法定代理人が代理で手続き)
※(5)は、(合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者が代理で手続き)
根拠法令:
「それでは根拠となる法律の条文を見てみましょう。」
出典:古物営業法 第8条第1項、第3項古物営業法 第八条 (許可証の返納等)
許可証の交付を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、遅滞なく、許可証(第三号に掲げる場合にあつては、発見し、又は回復した許可証)をその主たる営業所又は古物市場の所在地を管轄する公安委員会に返納しなければならない。
一 その古物営業を廃止したとき。
二 第三条の規定による許可が取り消されたとき。
三 許可証の再交付を受けた場合において、亡失した許可証を発見し、又は回復したとき。
2 前項第一号の規定による許可証の返納があつたときは、第三条の規定による許可は、その効力を失う。
3 許可証の交付を受けた者が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、許可証をその主たる営業所又は古物市場の所在地を管轄する公安委員会に返納しなければならない。
一 死亡した場合 同居の親族又は法定代理人
二 法人が合併により消滅した場合 合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者
手数料と届出の期限
返納の必要が生じた日から10日以内に届出を出す必要があるとされています。
返納届出の罰則
残念ながら、古物商許可の返納手続きは軽視されがちです。
返納手続きに費用はかからず、また必要書類も比較的少ないため、負担は大きくありません。それにもかかわらず放置することは、リスクに見合いません。
返納手続きは確実に行いましょう。
届出先・必要書類
届出先:
主たる営業所の所在地を管轄する警察署の防犯係 (公安委員会への返納経由)。
つまり、新規申請した警察署です。
※営業所所在を変更した場合はそちらになります。自明ですが念の為。

必要書類:
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返納理由書 (規則別記様式第9号 第7条関係)
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古物商許可証
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URL届出がある場合はその関連様式 (必要な場合)
※削除の届出が行われないとWeb公開された古物商一覧ページから削除されないそうです。へぇーですよね。
返納理由書の記載例
【規則別記様式第9号 第7条関係】
補足・変更届出などとの違い
返納手続きは(許可証を返す場合)であり、
⊙
営業所の住所変更
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URLの追加/削除
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営業内容の変更
⊙
行商の有無の変更 等
などの変更届出とは別の手続きです。
返納届の効力
返納届を提出すると、その許可は直ちに失効し、以後古物営業を行うことはできません。
※無許可営業になる恐れがあるのでこの点は十分注意が必要。
将来的に再び古物営業を行う可能性がある場合には、返納すべきかどうかを慎重に判断しましょう。
返納手続きに関する留意点
返納すべき状況なのに状況を放置すると、法的義務違反になる可能性があります。費用は発生しないので返納要件に該当する場合には速やかに返納手続きを行いましょう。
ただし、許可を返納すると、ただちに許可は失効します。以降に古物営業を再開する場合は、改めて新規申請が必要になりますので返納の是非について慎重にご検討ください。
また、返納届は 営業所所在地の警察署(生活安全課)に提出します。提出先を間違えると届出として認められないことがあるため、昔に取得した場合であっても管轄を確認することが重要です。
なお、令和2年の古物営業法改正に伴い、所定の手続きを怠った事業者は許可が失効している点についても十分ご留意ください。
手続きの要否や届出内容について判断に迷う場合は、事前に管轄の警察署へ確認するか、専門家へ相談することで、不要な返納や手戻りを防ぐことができます。

